夏のあいだ、アイスコーヒーをコンビニで毎日買っていると、月末のレシートが少し気になります。水出しのパックにすれば安くなるらしい。そう思って調べ始めて、最初に詰まったのが「1杯あたりいくらなのか」でした。このジャンルは珍しいことに、商品名のほうが先に「約120杯分」「約30杯分」と杯数を書いてくれています。ならば割るだけです。ところが割ってみると、その「1杯」の中身が店によって違うことが分かりました。この記事は、楽天市場の水出しコーヒーパック7点を1杯あたり単価で並べたうえで、その分母がどれだけ揃っていないかまでを書きます。
この記事の結論(2026-09-18 時点の実売データ)
この順位は各商品の商品名に書かれた杯数を分母にしたものです。1杯に使う粉の量は店ごとに違うため、店をまたいで同じ大きさの1杯を比べた順位ではありません。
- 1杯あたりが最安 加藤珈琲店 魔法の水出しバッグ 約120杯分 34円 1杯あたり最安を楽天で見る
- レビュー件数が最多 ティーライフ 水出し珈琲 10パック 1,778件 レビュー最多を楽天で見る
- 実売価格が最安 喜蔵 オーガニックデカフェ水出し 40g×5 1,700円 最安値の商品を楽天で見る
順位はすべて下の比較表の数値から機械的に算出しています。使用感の評価は含みません。
水出しコーヒーパック7点の1杯あたり単価
| 商品 | 楽天実売価格 | 1杯あたり | レビュー | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 加藤珈琲店 魔法の水出しバッグ 約120杯分 | 4,104円前週から変動なし | 34円 | 4.77 / 1,040件 | 楽天で見る | |
| カフェごこち 水出しパック 35g×25個 | 4,980円前週から変動なし | 50円 | 4.71 / 181件 | 楽天で見る | |
| 天迦久珈琲 水出しコーヒー 10個パック | 2,400円前週から変動なし | 53円 | 4.18 / 17件 | 楽天で見る | |
| とびだす焙煎所 水出し 40g×8個 | 1,900円前週から変動なし | 59円 | 4.71 / 183件 | 楽天で見る | |
| マメーズ焙煎工房 水出しパック 35g×10袋 | 2,980円前週から変動なし | 60円 | 4.6 / 72件 | 楽天で見る | |
| ティーライフ 水出し珈琲 10パック | 1,990円前週から変動なし | 66円 | 4.66 / 1,778件 | 楽天で見る | |
| 喜蔵 オーガニックデカフェ水出し 40g×5 | 1,700円前週から変動なし | 90円 | 4.61 / 226件 | 楽天で見る |
価格・レビューは楽天市場の実データ(2026-09-18 取得)。レビューは楽天市場の平均評価と件数です。
同じ35gのパックが、4杯にも5杯にもなる
掲載したのは、商品名に杯数が書いてある商品だけです。だから割り算は機械的にできます。問題は分母のほうでした。7点のうち、1パックの内容量(グラム数)まで商品名に書いてあるのは4点です。この4点なら、内容量を1パックあたりの杯数で割ることで、1杯に使う粉の量が出せます。
| 商品(店) | 1パックの内容量 | 商品名にある杯数 | 1パックあたりの杯数 | 1杯に使う粉 |
|---|---|---|---|---|
| マメーズ焙煎工房 | 35g | 10袋で約50杯分 | 5杯 | 7.0g |
| カフェごこち | 35g | 25個で約100杯 | 4杯 | 8.75g |
| とびだす焙煎所 | 40g | 8個で約32杯分 | 4杯 | 10.0g |
| 喜蔵 | 40g | 5パックで19杯分 | 3.8杯 | 10.5g |
出典はいずれも楽天市場の商品名の表記(2026年8月7日取得)です。1杯に使う粉の量は、内容量を1パックあたりの杯数で割った値で、当サイトの計算です。残りの3点は1パックの内容量が商品名に無く、この計算ができません。
1杯に使う粉の量は、最も少ない店と最も多い店で1.5倍違います。同じ35gのパックを、一方の店は4杯、もう一方は5杯と数えています。短いですが、これが今回いちばん大きな発見でした。
つまり比較表の「1杯あたり」の列は、店をまたぐと同じ土俵ではありません。粉を薄めに使う数え方をしている店ほど、1杯あたりは自動的に安く出ます。残りの3点にいたっては内容量が書かれていないので、揃っているかどうかの確認すらできません。表を見るときは、この前提ごと見てください。
コンビニのアイスコーヒーを基準線として置いてみる
そもそも、水出しのパックを買おうとしている人が比べている相手は、他店の水出しパックではないはずです。私が比べていたのはコンビニのアイスコーヒーでした。淹れる手間がなく、器具も要らず、買ったその場で冷たいものが飲めます。水出しのパックにはこの3つがありません。水に浸けて待つ時間が要りますし、ポットかボトルも要ります。
価格は各社の公式サイトで確認しました。確認日は2026年8月7日です。
| チェーン | 商品名 | 価格 | カップ容量 |
|---|---|---|---|
| セブンイレブン | セブンカフェ アイスコーヒーR | 本体130円(税込140.40円) | 公式ページに記載なし |
| ファミリーマート | アイスコーヒーS | 本体147円(税込158円) | 公式ページに記載なし |
| ローソン | マチカフェ アイスコーヒー(S) | 税込160円 | 公式ページに記載なし |
出典: セブンイレブン公式 / ファミリーマート公式 / ローソン公式(いずれも2026年8月7日確認)。地域や店舗により価格が異なる場合があると各社が案内しています。この3件は当サイトの週次更新の対象外です。
ここで止めます。「コンビニの何分の1」と書くには、双方の1杯が同じ大きさである必要がありますが、3社とも公式の商品ページにカップ容量(mL)の記載を確認できませんでした。水出しパック側も、1杯を何mLとしているかを商品名に書いているのは7点中1点だけです。だから倍率は出せません。
言えるのはここまでです。比較表の1杯あたり単価と、上の3社の価格は、それぞれの「1杯」の大きさが違う前提でなら見比べられます。桁が違うことは分かります。何倍かは分かりません。
私が実際に見ている列は、1杯あたりではありません
私は1杯あたりの列を、店を横断した順位としては読んでいません。分母が揃っていないと分かってしまったからです。代わりに見ているのは、1パックの内容量と、その1パックを何杯と書いているかの2つです。この2つが書いてある商品なら、濃いのが好きなら杯数を減らす、薄めでいいなら増やす、と自分で読み替えられます。書いていない商品は読み替えられません。
それでも1杯あたりの列を消そうとは思いませんでした。分母がずれていても、コンビニで買い続ける場合との桁の違いは、この列でしか見えないからです。
全部を「粉100gあたり」に統一する手もありました。分母は完全に揃います。ただそれをやると、買う人が知りたい「1杯いくら」から離れてしまいます。揃った数字と、知りたい数字が一致しないことがあります。今回がそれでした。
この記事の比較方法
商品は楽天市場APIで「水出しコーヒー パック」「水出しコーヒー バッグ」「コールドブリュー コーヒー パック」の3語を検索し、レビュー件数の多い順に並べたところから選びました。条件は3つです。商品名に杯数が書いてあること、レビュー件数が10件以上あること、同じ店で枠を埋めないこと。掲載した7点はすべて別の店です。1杯あたり単価は、実売価格を商品名の杯数で割った値です。杯数が「150杯・300杯」のように選択制で1つに確定できない商品は、掲載価格に対応する杯数が決まらないので外しました。商品名にセールやクーポンの表記があり、価格に割引が乗っているものも外しています。粉の量あたりの単価は今回出していません。内容量を商品名に書いていない商品が3点あり、7点を同じ条件では並べられないためです。価格とレビューは毎週取り直します。取得日は比較表の横に出ています。
各商品の要点
加藤珈琲店 魔法の水出しバッグ 約120杯分
商品名の「約120杯分入」を分母にしました。1杯あたりは7点の中で最も安く出ています。ただしバッグが何個入りで、1個が何グラムなのかは商品名に書かれていません。この商品は、1杯に使う粉の量を確認できない側の3点に入ります。レビュー件数は7点中2番目に多く付いています。数字だけを見れば強い商品ですが、その数字の根拠がいちばん薄い商品でもある、というのが今回の位置づけです。
カフェごこち 水出しパック 35g×25個
35gのパックが25個で約100杯。1パックを4杯と数えている計算になります。1杯あたりは7点の中で2番目に安く出ました。同じ35gのパックを5杯と数えている店が今回の中にあるので、この2点は数え方そのものが違います。
天迦久珈琲 水出しコーヒー 10個パック
10個パックで約45杯分。1パックあたりの内容量は商品名にありません。7点の中ではレビュー件数が最も少なく、平均評価も最も低い水準です。件数の少なさを承知で入れたのは、この価格帯で杯数を明記している商品が他に見当たらなかったためです。
とびだす焙煎所 水出し 40g×8個
40gのパックが8個で約32杯分。1パックを4杯と数えています。1杯に使う粉の量は、計算できた4点の中では多いほうから2番目です。
マメーズ焙煎工房 水出しパック 35g×10袋
35gのパックが10袋で約50杯分。1パックを5杯と数えており、1杯に使う粉の量は計算できた4点の中で最も少なくなります。1杯あたり単価が中位に来ているのには、この数え方の分も含まれています。同じ店に20袋入りと40袋入りもあります。
ティーライフ 水出し珈琲 10パック
「1パック3杯分×10パック」と、パックあたりの杯数まで商品名に書いてあります。レビュー件数は7点の中で最も多く、母数の大きさで見たい場合の候補です。ただし1パックの内容量(グラム数)は商品名にないため、1杯に使う粉の量は出せませんでした。
喜蔵 オーガニックデカフェ水出し 40g×5
40gのパックが5個で19杯分。7点の中で唯一、「1杯130cc換算」と出来上がり量まで商品名に書いています。数え方を公開しているという点では、今回いちばん親切な表記です。1杯あたり単価は7点で最も高く出ましたが、この商品は有機JASのカフェインレスで、他の6点とは商品の性格が違います。カフェインレスと通常のコーヒーの価格差は別の記事で100gあたりに直して比べました。
並べているあいだに引っかかった点
水出しパックの「1杯」は何mLですか
7点のうち商品名に書いてあるのは1点だけで、そこには1杯130cc換算とあります。残りの6点には書かれていません。参考までに、UCC上島珈琲の公式コラムおいしい水出しコーヒーの作り方には、コーヒーと水をおおよそ1対10〜12で調整するという目安が書かれています。この目安を35gのパックに当てはめると出来上がりは350mLから420mLほどになりますが、これは一般的な目安を当てはめた計算であって、個々の商品の指定ではありません。
抽出にどれくらい待ちますか
同じUCCの公式コラムに、パックを使う場合は3〜5時間、専用ポットの場合は8時間ほどと書かれています。買ってすぐ飲めるものではない、というのがコンビニとのいちばん大きな違いです。前の晩に仕込む前提の飲み物だと考えたほうが近いです。
パック数の多い商品を買えば1杯あたりは下がりますか
今回の7点では、杯数の多い商品が1杯あたりの上位に並びました。ただし杯数の数え方が店ごとに違うので、この並びをそのまま「まとめ買いは得」と読むことはできません。同じ問いをコーヒー豆で見た結果はコーヒー豆のまとめ買いを100gあたり単価で比べた記事にあります。そちらは分母が内容量なので、店をまたいでも揃っています。
なぜキーコーヒーの水出しパックが入っていないのですか
商品名の杯数が「150杯・300杯」と選択制になっており、掲載価格がどちらに対応するのかを商品名から確定できなかったためです。複数の店が同じ商品を同じ表記で扱っていましたが、いずれも同じ理由で外しました。
今回、確認できなかったこと
1杯が何mLなのかは、7点中6点で分かりませんでした。商品名に書かれていないためです。ショップの説明文には書かれている場合がありますが、当サイトは商品名とメーカー公式の記載を根拠に使うことにしているので、ここでは採っていません。
コンビニ3社のカップ容量も分かりませんでした。セブンイレブン・ファミリーマート・ローソンのいずれも、公式の商品ページに内容量(mL)の記載を確認できていません。そのため、水出しパックとコンビニの間でmLあたりの単価は出せていません。倍率を書けないのはこれが理由です。
もうひとつ。この記事に載せたコンビニ3社の価格は、公式サイトで2026年8月7日に確認したものです。楽天市場の商品と違い、当サイトの週次更新の対象外で、値上げがあっても自動では直りません。
水道代と電気代も入れていません。水出しは湯を沸かさない分だけ電気代がかからないという説明をいくつか見ましたが、金額として当サイトが実測したものではないので、この記事の数字には含めていません。
用途別の選び分け
まず少量で試すなら、パック数の少ない商品が選択肢になります。比較表では価格の低い側にまとまっています。毎日飲む前提で1杯あたりを抑えたいなら見るのは1杯あたりの列ですが、この列は上に書いたとおり分母が揃っていません。濃さを自分で決めたい場合は、1パックの内容量(グラム数)が商品名に書いてある商品を選ぶと、水の量で調整できます。今回の7点では4点がこれに当たります。カフェインを避けたい場合、7点の中で該当するのは1点だけです。それから、パックを買っても水を入れる容器は別に要ります。ここは価格に入っていません。
まとめ
水出しコーヒーのパックは、商品名のほうから杯数を書いてくれる珍しいジャンルです。おかげで1杯あたりの単価は機械的に出せます。ところが出してみると、その1杯の中身が店ごとに違いました。同じ35gのパックが、4杯にも5杯にもなります。
コンビニのアイスコーヒーと比べたい気持ちは分かります。私もそこから調べ始めました。ただ、双方のカップの大きさが公表されていない以上、倍率までは書けません。書けるのは、それぞれの1杯あたりの数字を、前提の違いごと並べるところまでです。
楽天市場側の価格は毎週取り直します。コンビニ側の価格は取り直しません。
ポイント還元や、返品・初期不良の扱いは比較の軸に入れていません。理由と、当サイトが数字をどう出しているかはこのノートについてにまとめてあります。