デカフェのコーヒー豆を検索して、最初に戸惑ったのは商品名の書き方でした。「カフェイン除去率97%」と入っている商品、「99.9%カフェインフリー」と入っている商品、どちらも入っていない商品が、同じ検索結果に並びます。デカフェと表示できる下限は決まっていますが、下限を超えたあとどこまで抜いたかは商品ごとに違います。その違いが商品名から読み取れるとは限りません。この記事は、楽天市場で買えるデカフェのコーヒー豆を、商品名に何が書かれているかと、100gあたりの単価で並べた記録です。通常の豆とは比べていません。デカフェを選ぶ時点で、通常の豆は候補に入っていないからです。
この記事の結論(2026-09-18 時点の実売データ)
ここに出るのは価格とレビュー件数の順位です。カフェインがどれだけ残っているかの順位ではありません。商品名にカフェインの表記がある商品と、無い商品が同じ表に並んでいます。
- 100gあたりが最安 加藤珈琲 デカフェ飲み比べ福袋 1kg 540円 100gあたり最安を楽天で見る
- レビュー件数が最多 クマネコ舎 カフェインレス 300g 1,070件 レビュー最多を楽天で見る
- 実売価格が最安 心斎橋焙煎所 デカフェ2種お試し 200g 1,995円 最安値の商品を楽天で見る
順位はすべて下の比較表の数値から機械的に算出しています。使用感の評価は含みません。
デカフェ7点|商品名の表記と100gあたり単価
| 商品 | 楽天実売価格 | 100gあたり | レビュー | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 信州珈琲 カフェインレス コロンビア 1kg商品名に「カフェイン除去率97%」 | 5,690円前週から変動なし | 569円 | 4.87 / 402件 | 楽天で見る | |
| 白豆屋 デカフェ コロンビア 400g商品名に「カフェイン97%以上カット」 | 2,410円前週から変動なし | 603円 | 4.51 / 369件 | 楽天で見る | |
| 瀬戸焼珈琲 デカフェ マイルドブレンド 1kg商品名に「99.9%カフェインフリー」 | 9,668円前週から変動なし | 967円 | 4.88 / 16件 | 楽天で見る | |
| 心斎橋焙煎所 デカフェ2種お試し 200g商品名に「カフェイン残存率0.1%以下」 | 1,995円前週から変動なし | 998円 | 4.73 / 692件 | 楽天で見る | |
| 辻本珈琲 デカフェ コロンビア 1kg製法の表記のみ(マウンテンウォータープロセス) | 6,280円前週から変動なし | 628円 | 4.8 / 374件 | 楽天で見る | |
| クマネコ舎 カフェインレス 300g製法の表記のみ(スイスウォーター式) | 2,488円前週から変動なし | 829円 | 4.77 / 1,070件 | 楽天で見る | |
| 加藤珈琲 デカフェ飲み比べ福袋 1kg商品名に数字・製法どちらの表記もなし | 5,398円前週から変動なし | 540円 | 4.66 / 645件 | 楽天で見る |
価格・レビューは楽天市場の実データ(2026-09-18 取得)。レビューは楽天市場の平均評価と件数です。
数字が出ている商品を上に置く、という並べ方はやめました
数字が出ている商品を上に置く、という並べ方を最初に考えました。やめました。数字が同じ物差しに乗っていないからです。
「カフェイン除去率97%」は、元々入っていたカフェインのうちどれだけ抜いたかを示す表記です。一方の「99.9%カフェインフリー」は、英語のCaffeine freeから来た表現で、抜いた割合ではなく抜いたあとに残っている割合を指している場合があります。この2つを取り違えた例が実際にあります。スターバックス コーヒー ジャパンは2025年5月30日に、自社のディカフェコーヒーの表示を「カフェイン除去率99%以上」から「カフェイン90%以上除去」へ訂正したと公表しました。同社の説明によれば、原因は英語表現の誤訳で、実際の除去率は94〜97%程度だったとしています(ディカフェコーヒーの表示に関する訂正・スターバックス コーヒー ジャパン)。訂正を出したのは、その商品を売っている当事者自身です。
だからこの記事の表は、100gあたりの単価順にしました。カフェインの残り方で順位を付けられるだけの材料が、商品名には無いからです。各ショップに問い合わせて実測値を集める手もありました。そうしませんでした。返ってきた数字を第三者が検証できない以上、並べたところで表の精度は上がらないと考えたからです。
私は、数字か製法のどちらかが商品名に出ているものから選びます。ただ、これが正しい選び方だと思い切れてはいません。表記があることと、残っている量が少ないことは別の話だからです。
何を見て、何を見なかったか
集めたのは楽天市場のデカフェのコーヒー豆と粉です。ドリップバッグ、リキッド、インスタントは外しました。分母が揃わないためです。比較表の100gあたり単価は、実売価格を商品名に明記された合計内容量で割った値です。内容量が商品名から確定できない商品と、量や焙煎度が選択制で価格が動く商品は入れていません。推測で分母を作らない、というのが当サイトの決まりです。
比較表の商品名の下に出しているのは、その商品名にカフェインの数値表記や製法表記があるかどうかです。判定に使ったのは楽天市場APIが返す商品名だけで、商品ページの説明文や画像は見ていません。ですから「商品名からは分からない」とは言えますが、「どこにも書いていない」とは言えません。ここは区別しています。
味や焙煎度の評価は書いていません。飲んでいないからです。
各商品の要点
信州珈琲 カフェインレス コロンビア 1kg
商品名に「カフェイン除去率97%」と入っています。抜いた割合を示す書き方です。500g×2パックで合計1kg。
白豆屋 デカフェ コロンビア 400g
同じ97%でも、こちらは「カフェイン97%以上カット」という書き方です。以上が付く分、下限だけを示す表記になります。400gの単品で、今回の7点では内容量が3番目に小さい商品です。
瀬戸焼珈琲 デカフェ マイルドブレンド 1kg
商品名は「99.9%カフェインフリー」です。前の2点の「除去率97%」と数字の意味するところが同じかどうかは、商品名からは判断できません。スターバックスが訂正したのが、まさにこの形の表現でした。250g×4個で1kgという構成です。レビュー件数は今回の7点で最も少なく、当サイトの選定基準の下限に近い水準にあります。それでも入れたのは、この書き方の商品を1点も載せないと「除去率97%」が唯一の表記であるかのような表になってしまうからです。件数が少ないことは承知のうえで採用しました。
心斎橋焙煎所 デカフェ2種お試し 200g
商品名は「カフェイン残存率0.1%以下」。抜いた割合ではなく残っている割合を書いている点が、ここまでの3点と違います。ただし何に対する0.1%なのかは、商品名からは分かりません。100g×2袋のお試しセットです。
辻本珈琲 デカフェ コロンビア 1kg
数字はありません。製法(マウンテンウォータープロセス)だけが商品名に出ています。200g×5袋の小分けです。
クマネコ舎 カフェインレス 300g
こちらも数字はなく、製法(スイスウォーター式)だけが商品名にあります。レビュー件数は今回の7点で最も多く付いています。300gの単品です。
加藤珈琲 デカフェ飲み比べ福袋 1kg
商品名に数字も製法も出ていません。それでいて100gあたりは今回の7点で最も安い値です。表記があることと価格が高いことは、この表では結び付いていません。2種類のデカフェを組み合わせた1kgの福袋という構成です。
並べていて引っかかった点
そもそも、どこからがデカフェと表示できますか
表示のルールがあります。全日本コーヒー公正取引協議会のレギュラーコーヒー及びインスタントコーヒーの表示に関する公正競争規約の施行規則に、カフェインを90パーセント以上除去したコーヒーは「カフェインレスコーヒー」「デカフェネィテッドコーヒー」等と表示する、と書かれています。つまり表示できる下限が90パーセント除去で、そこから上をどこまで抜くかは、この規約では決まっていません。
「除去率97%」と「99.9%カフェインフリー」では、どちらのほうがカフェインが少ないのですか
商品名だけでは比べられません。除去率は抜いた割合、カフェインフリーの数字は残った割合を指している場合があり、同じ物差しではないからです。スターバックス コーヒー ジャパンは2025年5月30日に、英語の99.9% Caffeine freeを除去率99.9%と解釈していたのは誤訳で、正しくは除去後の豆に残るカフェインが0.1%未満という意味だったとして、表示を訂正しています(出典)。この記事でもカフェインの残り方では順位を付けていません。
商品名に何も書いていない商品は、カフェインが多いのですか
そうとは限りません。商品名に書かれていないことは、多いことの根拠にも少ないことの根拠にもなりません。ここから言えるのは、商品名からは判断できない、ということだけです。
まとめ買いすると100gあたりは下がりますか
この表からは分かりません。今回の7点は内容量が200gから1kgまでばらついているため、内容量の効果と店ごとの値付けの差を切り分けられないからです。内容量をそろえて見た結果はコーヒー豆のまとめ買いを100gあたり単価で比べた記事に分けてあります。
今回、確認できなかったこと
見たのは商品名だけです。商品ページの説明文や画像に除去率が書かれている商品はあるはずで、この記事で言えるのは「商品名からは分からない」までです。ここは調べれば埋まる余地が残っています。
数字が出ている商品についても、その数字がどう測られたものかは分かりませんでした。第三者機関の試験結果まで商品名から辿れる商品は、今回ありません。「残存率0.1%以下」が、元々含まれていたカフェインに対する割合なのか、製品の重量に対する割合なのかも、商品名からは判断できません。この2つは意味がかなり違います。
そして、実際に残っているカフェインの量を当サイトでは測っていません。並べたのは表示です。表示と中身が合っているかどうかまでは検証できません。スターバックスの件は、表示のほうが後から訂正されることがあるという例です。
用途別の選び分け
安さで決めるなら、記事の冒頭にある結論の欄に、100gあたりが最も安い商品が出ます。ここは価格の更新に合わせて自動で入れ替わります。
カフェインの残り方に手がかりが欲しい場合のために、比較表の商品名の下に、その商品名が何を書いているかを出しました。数字が出ている商品、製法だけが出ている商品、どちらも出ていない商品が混ざっています。ただし、数字が出ていることは、その数字が正しいことを意味しません。
少量から試す場合は、内容量の小さい商品が並んでいます。100gあたりで見ると割高になる点は表のとおりです。私は小分けの袋になっているものを選びます。開けてから飲みきるまでの時間が短くなるからです。これは表から出てくる結論ではありません。同じコーヒーでも、水出しパックは1杯あたりで見ると別の順位になります。水出しコーヒーのパックは1杯いくらかに7点の1杯あたり単価を出しています。
まとめ
デカフェと表示できる下限は90パーセント除去で、そこから上をどこまで抜いたかは商品ごとに違います。その違いを商品名から読み取れる商品は限られていて、読み取れる場合でも「除去率」と「残存率」が混ざっているため、そのまま並べることはできません。
だからこの記事の表は、カフェインの少ない順ではありません。100gあたりの単価順です。カフェインの残り方で順位を付けなかったのは、付けられなかったからです。
並べてみて分かったのは、表記があるかどうかと100gあたりの安さが、この7点では対応していないことでした。価格とレビューは毎週取り直します。
ポイント還元や、返品・初期不良の扱いは比較の軸に入れていません。理由と、当サイトが数字をどう出しているかはこのノートについてにまとめてあります。